【感想】9-nine-ここのつ|優等生と巡る不完全燃焼ファンタジー

エロゲ感想

本記事では「9-nine-」シリーズの一作目である「ここのつここのかここのいろ」の攻略・評価・感想をまとめました。

 

攻略チャート

本作は「2週完結型」のストーリーとなっています。

一週目は選択肢無しのバッドエンド、二週目は以下の「→」選択肢でハッピーエンドです。

一週目

※ 選択肢はありません。

二週目

→フォローす
余計なお節介はしない


→じゃあ校門集合で
送った方がいいか?


素早く伏せる
→九條を庇う


→手を振り払う
身を委ねる

 

評価

先ず、本作は2020で完結した話題作「9 nine」シリーズにおける一作目です。シリーズ自体は4作構成となっています。

エロゲ批評空間における評価も非常に高く、期待していました。

▼ シリーズのコンセプトはこんな感じ

「9 -nine-」シリーズはひとつの作品の攻略キャラを一人に定め、同じ世界観・同じ舞台で作品ごとに異なるヒロインの物語を紡いでいます。

一つ一つのストーリーは独立しており単体でも楽しめる作品となっておりますが、シリーズを通してプレイして頂く事でより深く「9 nine」を楽しんで頂く事が出来ます。

新しいですよね。

ありそうでなかった、同じ世界観・舞台で作品を変えるという仕立て方。面白い。更に一つ一つのストーリーは独立しており、単体でも楽しめる!

 

先に結論から言います。

この作品単体だと楽しめません・・・

二週目が終った後に「あ、これ三週目もあるんだ!」と思いコンテニューして、また同じエンドに・・・となりました。その位、本作のエンドはあっけないです。

「ストーリーは独立しており単体で楽しめる」とありますが、本作一つでは伏線も全く回収できておらず、またシナリオの起承転結の「結」がありません。

一般的なエロゲには攻略ヒロインが複数人いて、それぞれのストーリーがあって、トゥルーエンドがあって。まあそれぞれのストーリーでも楽しいじゃないですか。しかし、本作はそこにも至っていない。

物語として納得感が無く、「全く完結してない」状態でエンドを迎えます。

正直に言うと、このシリーズを分作にした意味が分かりません。全シリーズを通してクリアしないと完結しないのであれば、別に一つの作品で良い。なので、本作をプレイしようと考えている方は「3,000円×4=12,000円」の作品を楽しむ覚悟を持って、この一作目をプレイして下さい。(とはいえ、僕は12,000円払ってプレイすべき名作であると信じています。)

 

本作の特長

会話のテンポが速くて良い

オートモードでプレイしていても、会話 → 会話の流れが非常にスムーズなのでサクサク進みます。

 

BGMが右上に表示される

この辺りはさすが「ぱれっと」ですね。細かい心遣いが素晴らしい。BGM切り替わりの時点で曲名が右上に表示さるので、後でサントラを聞いた時の思い出しがスムーズ。

 

声優が豪華

メインヒロイン・九條都の声優は「澤田なつ」です。青の彼方のフォーリズムのメインヒロイン・倉科明日香とか有名ですね。一般声優の福圓美里さんです。相変わらず上手。

あと、サブヒロインの新海天の声優は「沢澤砂羽」ですが、これは調べたとこと「種﨑 敦美」と同じようです。ノラの皇女と野良猫ハートの明日原ユウキですね、これもかなり印象的な声優でした。

 

気合の入ったエロシーン

「こいつ・・・動くぞ!」

ええ、動きます。エロシーンのCGが。

これはすごい。発明した人は天才か?さらに超生々しい挿入音まで聞こえますw

エロシーンBGMでは常にヒロインの喘ぎ声が聞こえるようになっており、それもすごい。

・・・・ただ射精音は失笑してしまう。「ブリッ!」って脱力音が。いや射精の時そんな音せんやろw

 

その他

  • 舞台は現代。背景に高層ビルも多い。
  • 二週目からタイトルのロード音が違う

 

考察・感想

ここからは完全にネタバレを含みます。

一週目の感想

  • 主人公が神社の手伝いのバイトに来る。with妹(天)。
  • イベントで地震が発生して供え物の鉄球が割れる(これが諸悪の根源)
  • ヒロイン(都)に出会う。アニメキャラのコスプレをしている。
  • イベント終了後に喫茶「ナインボール」へ行くとヒロインがバイトしてる(忙しい
  • 夜に再度神社へ。何かぬいぐるみおる・・・(きゅうべえ的な)

こんな感じが初日です。ヒロインめっちゃ忙しいやんけ。

そしてヒロインは金持ちです。祖父が築き上げた多角企業があり、その名前が・・・

コロナグループ

いや、まあこの作品発売されたの2017年なんで仕方ないんですけどね。まさか2020にこんな事起きるとは思いませんよね。

だがしかし。

「うちの学校にコロナのお嬢様いるって」

シュール過ぎるだろw

 

  • ある日、主人公の学校で「公園に不気味なモニュメントがあった」と話題に
  • みんなで見に行く
  • 超リアルな女学生の石造・・・いやこれ人やんけ!→警察に通報
  • 翌朝の朝刊で女学生は行方不明になった生徒であった&死亡確認
  • 喫茶で「パフェクイーン・希亜(後の別作ヒロイン)」と初遭遇
  • 神社でみかけたぬいぐるみ(ソフィーティア)が家に。

この辺りからファンタジー色が強くなり始めます。

個性豊かなキャラ・謎の伏線・世界観が徐々に明らかに。ソフィーティアの声が完全にベアトリス(リゼロ)です。本当にありがとうございました。

 

  • 翌日、学校で急に火災報知器が鳴る
  • 妹である天から電話「教室で放火が!!!」
  • 都と一緒に妹の居室に向かう
  • 消火器で消そうとするけど消えない
  • 都の特殊能力を使用して放火犯の男子生徒を止める(ネックレスを奪う)
  • 都の特殊能力は相手の「記憶」とか「モノ」を奪う(盗賊の力)

火災報知機の音が凄くリアルなので、音量には注意。あと消火器のエフェクトは結構本格的でした。(このあたりの細かい芸当はほんとさすが)

▼ 超リアルな消火器エフェクト

 

ここで主人公たちは、放火犯(?)である男子生徒と対戦!ですが何か色々とシュール・・・

▼ ”狂った男子生徒”って・・・

なんとか勝利する主人公と都。戦闘シーンで「令呪」のような紋章が出ます。(名前忘れてしまった・・・)

 

  • 石化の魔法を使う「魔眼のユーザー」を止める必要がある
  • 実は都が「狂った男子生徒」の能力を奪った際、彼は死んでしまいました(主人公だけが知っている)
  • 怪しいのは「パフェクイーン」と、急にモテ始めた「エデンの女王」
  • 怪しい2人に接触
  • なりゆきで都が主人公の記憶を奪う事に
  • 急に都の態度が変わる
  • 都は自分の力で「狂った男子生徒」が死んだ事に責任を感じて、一人で魔眼に挑む
  • しかし、都は石化され死んでしまう→おわり

実は都が「狂った男子生徒」の能力を奪った際、彼は死んでしまったという衝撃事実が明らかになります。これを都に知られてはいけない・・・と決意し、この事実を墓場まで持っていく決意をする主人公。

しかし数日後、主人公が都に記憶を見られてしまいます。

そして都の態度が急変。そりゃそうだよ。

しかしそれに全然気が付かない主人公。主人公が恋愛系に対して鈍感なのは許せますが、なんというかこれはもう単純にバカというか。「なんで急に・・」じゃないでしょ。分かるでしょ。

その結果、自責に駆られた都は一人で魔眼のユーザーに挑み、負けて死んでしまいます。それを抱えて泣く主人公。マジで使えないなお前・・・

 

・・・するとなんと!タイトルに戻るではありませんか。

ここで気が付きました。なるほど、これは輪廻転生系作品なのかと。

思わず叫びましたね。テンポの良さに。

 

他の作品でもそうですが輪廻転生系の作品の魅力ってクソ雑魚主人公がドンドン強くなる所にあると思うんです。なので一週目のこの感じは逆にあり。

▼ 個人的に好きだった、都が噛むシーン

このデフォルメは超かわいい。

 

二週目の感想

  • 最初に戻る
  • 割と同じシナリオ
  • 違うのは主人公が少しだけアクティブになっている
  • 同じ流れで「狂った男子生徒」が死ぬ
  • しかし、都の力で死んだ事をこの世界戦の主人公は知らずに済む
  • 同じように記憶を読まれる
  • 「都の事が好き」という気持ちを読まれる
  • ギクシャクする
  • なんだかんだ付き合う

この辺りは結構一週目と同じなので退屈です。一個だけ違うのは、前の世界線では「狂った男子生徒は、都の力で死んでしまった」という事実をソフィーティアから聞かされたのですが、今回の世界線では色々あってそれを聞かされずに済みます。

その為、前回その記憶を見られた場面では「主人公は都の事が好き」という記憶だけ見られます。・・・良いね!

その後、照れちゃう都と一時的にギクシャクしながらも付き合う二人。

▼ 告白シーンが最高

このシーンの都の破壊力はすごい。というか絵の綺麗さが最高クラス。

 

  • ソフィ先生から「平行世界」の授業。「この枝では~」と呼んでいる
  • 世界の目という力でソフィは平行世界が見れる
  • 前回の世界線の話(都が死んでしまう)を伝える
  • 先輩(エデンの女王・春風)の記憶を見る
  • 神社で密会している相手が怪しい
  • 都・天・希亜・主人公の4人で神社に赴く、最終決戦
  • 犯人が自ら石造になっていた(僕はもう疲れた的な)
  • おわり

ソフィ先生は「きゅうべえ」的な怖さがあるんですよね。マスコットだけどエグい事をガンガン言ってくる。

さらにここで、動くエロシーンが・・・

更に中田氏した精子を瞬間移動させて外に出させるという、能力の超悪用まで披露されます。これには思わずワイもニッコリ。

そして連続のエロシーン・・・詰め込み過ぎや・・・・

 

春風の記憶と、別世界の都が死んでしまった場所である「神社」に全員で行ってみると、そこでは石化された少年と置手紙(遺書)が。それによると、魔眼のユーザーが自ら命を絶っており・・・

これで終わり。

ちょっといくらなんでも^^;

いくら分作とはいえ、もう少し納得感のいくエンドにしてほしかった・・・

 

考察

この時点で「魔眼」のユーザーが自ら命を絶ったとは思えません。

だとすると他なのですが、キャラ的に「与一」か「先生」の二択なんですよね。個人的には、明らかに鉄球の破壊に居合わせていた先生ではないかと読んでいるのですが、まあ流石にそこまでシンプルではないかな?

とりあえず二作目をプレイします!

 

コメント

  1. […] 一作目はチョット不完全燃焼で納得感の無かったシナリオですが、二作目である本作のシナリオは普通に面白いです。 […]

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